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第三帝国


第三帝国

第三帝国とは、神聖ローマ帝国、ドイツ帝国に続く、ドイツ人による第三のローマ帝国とでも言った意味を持ちます。
1933年政権を獲得したヒトラーは第一次大戦にて失った国土の回復と全ドイツ民族の結集を掲げます。そして1935年ザール復帰、1936年ラインラント進駐、1938年オーストリア併合、ドイツ系住民がいるチェコのズデーテンの割譲させ、1939年チェコスロバキアに侵攻しその領土を解体、併合と保護国とし支配下におき、さらにリトアニア領となっているドイツ人居住地メーメルも奪還し、かくして失地を回復し、領土を拡大し、すべてのドイツ人民族を含んだ大ドイツ帝国を出現させました。

1933年から1945年までに発行された切手はプロパガンダ思想を反映したものには違いないのですが、高い印刷技術と斬新なデザインとの芸術性の故に今でも人気のあるマテリアルです。 記念切手の多くは慈善切手で寄付金は党の活動資金になりました


1933 シリーズ グラビア3種  >>詳細
ヒトラー政権獲得後の最初の記念切手、ヒトラーが唯一尊敬したフレドリッヒ大王

1933 楽劇シリーズ 凹版9種  >>詳細

ワーグナーのオペラからタンホイザー、彷徨えるオランダ人、ローエングリンなどそれぞれのシーンを描く。ニーゲンベルクの歌からラインの黄金、ワールキュレ、ジークフリートがあるが神々の黄昏はない。



1934 植民地冒険者 4種  >>詳細

19世紀末の植民地獲得に貢献した探検家など。

1934 職業シリーズ 凹版9種  >>詳細

農夫、坑夫、彫刻家な種々の職業で働く人物を描く。



1935 ザール復帰 グラビア4種   >>詳細

戻ってきた娘(ザールラント)を迎える母親(ドイツ)のイメージ

1935 民族衣装シリーズ 凹版10種  >>詳細
ドイツ各地方の民族衣装の女性たち、古典的な逸品で人気が高いシリーズ。



1935 鉄道百年 凹版4種  >>詳細
1835年ニュルンベルクからフルトまで初めての鉄道が開通して百年を記念

1936 現代建造物 凹版9種
道路、橋、美術館、総統府など新しい建造物



1936 ベルリンオリンピック 凹版8種
鉄棒、飛び込み、サッカー、槍投げ、競艇、馬術の各競技と聖火ランナーを描く。

1937 船シリーズ 凹版9種
国民のレジャーとしての海外旅行をアッピ-ル、客船を中心と船を描く。



1938 オーストリアの風景 凹版9種
1938年3月ナチスドイツはオーストリアをドイツの1州として併合。切手の図案はオーストリア内の建物と景色を花と共に描いている。

1939 国際自動車展ーベルリン グラビア3種
図案は大衆車フォクス・ワーゲン。ヒトラーの遺産というべきものであったが、アウトバーンと共に大いに第二次大戦後、ドイツは奇跡の復興に貢献したことは知られる。



1939 ドイツ美術の日 グラビア1種
A・デューラーの「若いベネチアの娘」

1939 ブラウンバンド 凹版1種  >>詳細
国民娯楽としての競馬が多く開催されている。切手のデザインは力強いサラブレットで、画のモチーフはギリシャ古典、ローマ風を想起させる。1934年から1944年まで毎年発行されている



1939 風景・建物シリーズ 凹版9種
冬季慈善、ドイツとオーストリアの風景と名所を描く。

1940 歴史的建造物 凹版9種
冬季慈善、図のポルタ・ニグラの他ブレーメン、ミュンスターの市庁舎などを描く。



1941 ウィーンメッセ 凹版2種
図案はウィーンのベルベデーレ宮殿の窓より見た旧市街、宮殿の前庭

1941 北スロベニア併合 グラビア4種
ソ連侵攻に先立つ、1941年4月バルカンに侵攻。ユーゴスラビアを分割、スロベニア北部を併合。オーストリアが第一次大戦後消失した地域である。トリグラフ山、マルブルグの城などを描く。



1941 モーツアルト死去150年 1種


1942 切手の日 グラビア1種
ナチス・ドイツは宣伝媒体としての切手に注目、1936年には「切手の日」を設け、デザインと印刷の優れた切手を発行し切手趣味の普及を図っている。



1943 勤労奉仕8年 凹版4種


1943 ドイツ文化遺産 凹版2種
16世紀末ミュンヘンで作られた貴金属細工、竜と闘う聖ゲオルギウス像の中でも豪華なもの。



1944 航空郵便25年 グラビア3種  >>詳細


1939 ヒトラー50歳 凹版1種
誕生日を記念する切手。1937年から1944年まで毎年発行された。



ドイツ文化遺産 凹版2種


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